
性風俗には、ソープランド、デリヘル、イメクラ、ファッションヘルスなどの種類があります。風俗求人のサイトでは、これらの中から自分に合う種類の性風俗を選ぶことができます。
もちろん、全国区に対応していますので、自分が住んでいる地域や、これから住みたいと考えている地域など、場所の選択も可能になっています。
現代は、性に対する価値観が変化し、性風俗で働くことに抵抗を感じなくなっている女性は多くなっていますが、それに伴って風俗求人サイトも増加の傾向にあるのです。
増加の傾向にある風俗求人サイトですが、女性が性風俗で働くのはどうしてでしょうか?性風俗で働く理由。真っ先に思い浮かべるのは、お金だと思います。
実際、お金を求めて性風俗の仕事を選ぶ女性がほとんどです。しかし、性風俗で働く理由はそれだけではありません。
宮下(仮名)さんの場合
宮下さんは、風俗求人サイトで募集していたピンクサロンで働いています。通称、ピンサロ。ピンサロには個室がありません。
パーテーションで区切られた簡易的な空間で、フェラチオなどの性的な行為をし、男性客を気持ちよくさせます。
「赤ちゃんみたいに求めてくるの」
宮下さんは、体系も顔も、相撲取りのような女性です。
お世辞にも、可愛いと言い難いです。
「私、ブスでしょ?」
うなずく前に、宮下さんは話を続けました。
「だから、練習したんだ」
宮下さんは舌を出し、レロレロとさせます。
舌は、動いていないようでしたが、よく見ると、上下運動をしています。
「舐められたい?」
またうなずく前に、宮下さんは話を続けます。
宮下さんの話によると、男性客は、もっと、と懇願してくるそうです。
撫でられている猫のように、ソファの上に寝そべり、悶えるのだといいます。
「今まで、人に求められること、なかったから……」
必要とされること
人から認められ、必要とされることは大切です。うさぎは寂しいと死んじゃうんだよ?という台詞が流行したのは10年以上前の話ですが、寂しくて孤独死する人はまだいます。
むしろ、増加の傾向にあるのです。宮下さんは、外見が醜いと言う理由で、いじめに遭っていたそうです。必要とされない体でも、普通に働くよりお金が稼げるはず、そう思って宮下さんは風俗求人サイト物色し、ピンサロに応募しました。
お金を稼いで、周りの人たちを認めさせようと考えていたのです。お金のために働くことになりましたが、意外な才能が開花したというわけです。
舌技。現在、宮下さんはナンバー3のポジションを獲得しています。初めはお金が目的だった宮下さん、今では必要とされることに幸せを感じ、ピンサロで働いています。
葉山さん(仮名)の場合
「うぜえんだよ、いちいちが」
茶髪の葉山さん(仮名)は、細く、鋭い目つきで私を見ました。
狼の目つきを思わせる葉山さん、全身から溢れているオーラが、反社会的な女性の匂いを発散させています。
高校を中退した葉山さんは、看護師の試験勉強をしながら内科で勤務したり、工場で働いたりしていましたが、勤務先のルールに縛られるのが嫌でやめたそうです。
しばらく遊んでいた葉山さんですが、たまたま携帯で見た風俗案内サイトで、セクキャバの仕事の就くことになりました。
「あれも、だめだったな」
セクキャバの仕事は、キャバクラに似ています。
違うところは、男性客に体を触らせるところです。下半身は触らせないという決まりだったのに、下半身を触られた葉山さん、怒鳴った勢いで、男性客の横っ面に平手打ちをしたそうです。
葉山さんは、セクキャバを解雇されました。「才能が見抜かれたんだろうな」葉山さんが勤務していたセクキャバの系列店に、SMクラブがありました。
SMクラブで勤務する場合、Sなら男性客をいたぶり、Mならいたぶられます。SMクラブを紹介された葉山さん、もちろんSです。
「客が泣きながら欲しがるんだよ」
男性客の苛め方を話す葉山さんは、いきいきとしていました。
細く、鋭い目つきに変化はありませんでしたが、柔らかい表情に変っています。
自由を求めて
「俺は、自由に生きてえし、自由に生きるよ」
帰り際、葉山さんはそう言って立ち上がりました。
反社会的な葉山さん、規則に縛られるのは苦手だったのですが、縛る行為は得意だったのです。 自由を求めるということは、風俗店で働く理由に挙げられます。
お金を得ることは、自由に繋がります。生活費が足りないと嘆く人はたくさんいますが、風俗店の賃金は高いので、お金の心配から自由になれます。
葉山さんのように、社会的な拘束から自由になることも可能です。売り上げが良ければ、ピアスを何個開けようとも、モヒカンにしても、ある程度は許されるのです。
葉山さんの場合には、サドの素質があったので、精神的にも自由になりました。
おわりに
生きていくために、働くことが必要です。一般的な仕事とは違う職種、性風俗での勤務はそれにあたります。どうして一般的な仕事に就かないのか、という理由を挙げれば、やはり第1にはお金の問題があります。
両親がいなくて、学費の為に性風俗で働いている女性や、家族が抱えてしまった借金を背負ってしまった女性、自分の借金を返済するために勤務する女性など、お金に関係する理由が第1に挙げられます。
しかし、性風俗で働く女性は、お金という理由だけではありません。少数の理由ですが、孤独から解放されたい、必要とされたい、自由になりたいなど、精神的な願望を満足させるために、性風俗に勤務する女性もいるのです。